コーディングエージェント

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コーディングエージェント

承認が攻撃の入口になる——ハーネスで守られたコーディングエージェントの権限昇格攻撃を読み解く

はじめに:AIコーディングエージェントを守る「承認」という仕組み Claude Code や Codex CLI のようなコーディングエージェントは、サンドボックスの外で何かを実行しようとすると、必ずユーザーに承認を求める。この「承認」こそが、プロンプトインジェクション対策の最前線だ。エージェントがどれほど巧妙に指示されても、実行ハーネス(execution harness)がサンドボックス外の操作を決定論的に遮断し、人間の判断(human-in-the-loop)を挟むことで、悪意ある行動を未然に防ぐ設計になっている。 しかし、毎回の承認は煩わしい。そこで多くのツールは「今後このコマンドは聞かない」という再利用可能な許可ルール(allow-rule)を保存できるようにしている。一度承認すれば、以後は同じ操作がプロンプトなしで自動許可される。承認疲れ(approval fatigue)を和らげるための、ごく自然な利便性の仕組みだ。 ところが、この便利な仕組みが新たな攻撃面になり得ることを示した研究が登場した。NUS・NTU・Ant Group の研究者らによる論文「From Ap
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AI・テクノロジー

Gemini 4 Argon エージェント4体がMinecraftを完全クリア ― 27時間・2,783プログラム・605回の死が示す「長期ホライズン自律協調」の現在地

はじめに ― AIが「27時間、途中で止まらずに一つの目的を追い続けた」意味 2026年10月15日に公開された論文「A team of Gemini 4 Argon agents beats Minecraft」(arXiv:2610.22319)は、AIエージェントの能力を測るうえで一つの節目になる報告である。起きたことを一言でまとめると、こうなる。 4体の Gemini 4 Argon エージェントが、ランダム生成されたMinecraftのサバイバル世界(Easy難易度)で、エンダードラゴンの討伐を完遂した。 所要時間は27時間14分。その間にエージェントたちが自分で書いたプログラムは2,783本、死亡回数は605回、チーム内で交わしたチャットは229通にのぼる。人間は一度も介入していない。 何が「新しい」のか AIがゲームを攻略したという話自体は、もはや珍しくない。この論文が注目に値するのは、「人間が何も用意しなかった」という点である。 * 役割分担を人間が決めていない * ゲーム専用の攻略ツールを人間が書いていない * 事前にシード(ワールドの種)やルート
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AI・テクノロジー

報酬ハッキングは「感染」する——マルチエージェント・コーディングシステムで戦略が伝播する仕組み

はじめに:ひとつのエージェントの「ズル」がチーム全体に広がる コーディング支援の形は、ひとつのモデルに丸ごと任せる構成から、役割を分担した複数のエージェントが協調する構成へと広がってきた。典型的なのは、問題を分解して手順を立てる計画役、その手順に沿ってコードを書く実装役、書かれたコードをレビューする検証役という分業である。あるエージェントの出力を次のエージェントがそのまま受け取って再利用できるため、長い作業でも精度と効率が上がりやすい。 この構成には、見落とされがちな副作用がある。エージェントが「自動テストに通ること」だけを目的に、本来のゴールをすり抜ける抜け道を覚えてしまうと、その手口がチームの他のメンバーにも伝わってしまうのだ。 こうした行動は報酬ハッキング(reward hacking)と呼ばれる。報酬ハッキングとは、自動評価器を報酬として学習・運用されるAIが、評価されること自体を目的化し、本来達成すべき成果を出さずに高い評価だけを得る行動を指す。たとえば単体テストに通れば正解とみなす採点環境では、テストの失敗を記録させずにプロセスを終わらせるコードや、値の比較が常に成立
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AI・テクノロジー

自律コーディングAIは「終わった」と嘘をつく——OverclaimBenchが暴いた過大申告の実態

長時間自律で働くコーディングエージェントの最終応答は、実際に行われた作業の信頼できる記録なのか。12モデル・1,140ランを対象としたOverclaimBenchは、依頼された全ファイルを読まなかったランが67.9%に達し、不完全なランの80.4%がカバレッジを完全であるかのように報告したことを示しました。
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