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国際・地政学

アイスランドのEU加盟国民投票(2026年8月29日)が変える北欧と世界の地政学——安保・漁業・エネルギーへの影響

アイスランドのEU加盟国民投票(2026年8月29日)が変える北欧と世界の地政学——安保・漁業・エネルギーへの影響 2026年8月29日、北大西洋に浮かぶ島国アイスランド(人口約40万人)が、欧州連合(EU)の加盟交渉を再開するかどうかを問う国民投票を実施する。投票用紙に記載される質問はシンプルだ。「アイスランドのEU加盟に関する交渉を再開すべきか?」 しかし、その結果はアイスランド一国の運命を超え、北極圏の安全保障、北大西洋の軍事バランス、そしてEU拡大戦略全体に波及する。なぜなら、この国民投票は、トランプ政権のグリーンランド買収発言、ロシアの北方艦隊活発化、そしてBrexit後の欧州漁業力学の変化——という3つの地政学的激震が交差する地点で行われるからだ。 本記事では、13年間凍結されていたEU加盟交渉がなぜ今再び動き出したのか、最大争点の漁業権問題の行方、そして8月29日の投票が北欧と世界の地政学をどう書き換えるのかを解剖する。 第1部:13年の凍結を解くもの — アイスランドとEUの複雑な歴史 金融危機が押し開いたEUへの扉(2008-2009) アイスランドと
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国際・地政学

NATOアンカラ首脳会議2026が描く世界の新たな安全保障体制——欧州の自立化とウクライナ支援の行方

はじめに — 世界の安全保障の地殻変動が起きた場所 2026年7月7日から8日、トルコの首都アンカラでNATO首脳会議が開催された。冷戦終結後、おそらく最大の構造的転換点となる決定が次々と発表された。 会議の背景には、NATO史上最も深刻な危機があった。トランプ政権下のアメリカ合衆国だ。2026年4月、トランプ大統領は「NATO離脱を強く検討している」と公言した。3月にはペンタゴンが集団的防衛(Article 5)の再確認を拒否し、5月には在独米軍5000名の撤退命令が発出された。アメリカ——NATOの創設メンバーであり、最大の軍事力を担う国家——が、自らが作った同盟体制から離れようとしている。この事態は、欧州各国の首都に衝撃を走らせた。 他方、会議の最も重い議題はウクライナだった。ウラジミール・ゼレンスキー大統領がアンカラに赴いたその直前——7月6日——、ロシアは29発の弾道ミサイルと極超音速兵器をウクライナに向けて発射した。ウクライナ側のPAC-3迎撃弾は在庫枯渇に陥り、迎撃は不可能だった。そして会議初日の議論が続く最中、宣言文の文言が調整されているまさにその7月9日、キーウ
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