水害対策

A collection of 1 post
防災・災害

防災庁創設と日本の災害対応体制の大転換〜福祉施設の水害対策15%の衝撃と今後の行方

はじめに — 防災庁設置法成立の歴史的意義 2026年7月13日、参議院本会議において「防災庁設置法」が賛成多数で可決・成立した。これを受け、日本は2026年秋の防災庁発足に向けて準備を本格化させている。戦後80年余り、災害対応を内閣府の一担当部局として扱ってきた日本の防災行政にとって、これは最大規模の組織改革となる。 なぜこれが「歴史的」なのか 日本は世界有数の災害大国である。東日本大震災(2011年)をはじめ、熊本地震(2016年)、西日本豪雨(2018年)、令和元年東日本台風(2019年)、能登半島地震(2024年)と、大規模災害がほぼ毎年のように発生している。にもかかわらず、防災行政の中核を担ってきたのは内閣府の「防災担当」部局にすぎず、職員約220人、限られた予算と権限で、国土交通省、厚生労働省、気象庁など複数の省庁を横断的に調整するという構造的な限界を抱えてきた。 防災庁の創設は、この限界を突破するための根本的な改革である。内閣直属の組織として、首相を長に据え、各省庁に対する勧告権を持つ強力な司令塔が誕生するのだ。 この記事でわかること 本記事では、以下のポ
30 min read