労働市場

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ビジネス・経済

2026年春闘の最終集計が示す3年連続5%超の賃上げと、消えない大企業と中小企業の格差

はじめに — 3年連続5%超の歴史的達成と課題 2026年8月4日、日本経済団体連合会(経団連)は2026年春季労使交渉(春闘)の最終集計結果を発表しました。従業員500人以上の大手企業23業種を対象とした集計において、定期昇給とベースアップ(ベア)を合わせた賃上げ率は5.37%、月額の平均引き上げ額は1万9,752円に達しました。賃上げ額としては現在の集計方法が始まった1976年以降で過去最高を更新し、前年比557円増という伸びを記録しています。 この5.37%という数字は、単なる一年間の成果ではありません。2024年、2025年と続き、3年連続で5%超を達成したことになります。バブル経済期の1989〜91年以来、実に35年ぶりの快挙です。日本の賃金が「上昇するもの」へと変わったことを示す、歴史的な節目と言えるでしょう。経団連の新田秀司労働政策本部長は「労働供給制約が非常に強くなっている中で、賃金引き上げのさらなる定着が図られたと確信する」と総括しています。 しかし、この歴史的達成の光の裏には、深い影があります。 日本の雇用の約7割を占める中小企業に目を向けると、賃上げ率は4
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ビジネス・経済

従業員の退職で会社が潰れる——「従業員退職型」倒産83件が示す人手不足の新局面

帝国データバンクが2026年8月7日に発表した調査で、従業員の退職が引き金となった「従業員退職型」倒産が1-7月で83件に達し、5年連続の増加となった。年間では過去最多の更新が確実だ。人手不足倒産の主役が「採用できない」から「今いる人に辞められる」へ移り変わるなか、賃上げできない中小企業が直面するジレンマを読み解く。
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ビジネス・経済

中国のAI雇用ショックは「入口」と「在職者」を同時に襲う——日本・欧米との違い

中国では新卒1,270万人が労働市場に流れ込む一方、AI導入を理由とした配置転換や解雇をめぐる労働紛争が増加し、杭州の裁判所は「AI導入は解雇理由にならない」と判断しました。同じAI代替でも、日本では中高年と事務職に、欧米では若年層の入口に痛みが出ます。三者を分けるのは技術ではなく労働市場の制度設計です。
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ビジネス・経済

2025年度実質賃金4年連続マイナス──物価上昇に賃上げが追いつかない日本の現実

はじめに──4年連続マイナスという重い現実 2026年5月22日、厚生労働省が発表した2025年度の毎月勤労統計調査(確報)は、日本の労働者にとって決して楽観視できない数字を突きつけた。物価変動の影響を除いた「実質賃金」が前年度比0.5%減。これでマイナスは4年連続となった。 一見すると、ニュースは明るい。「名目賃金は2.5%増」「現金給与総額は月額35万7979円」「所定内給与の伸び率は1992年度以来の高水準」。メディアは「賃上げ」の文字を躍らせている。だが、その陰で消費者物価指数は3.0%上昇していた。賃金の伸びを物価上昇が上回り、労働者の実質的な購買力はむしろ低下しているのだ。 この「名目では増えているのに、実質では減っている」という乖離こそが、現代日本経済が抱える核心的な矛盾である。春闘で高い賃上げ水準が確認され、最低賃金も引き上げられた。それでもなお、スーパーのレジに立てば、コンビニの棚を見れば、毎月の光熱費の明細を見れば──生活は楽になっていない。 4年連続のマイナスは、単なる統計上の数字ではない。2014年以降、実質賃金がプラスだった年はわずか3回(2016年、
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ビジネス・経済

基本給が33年8ヶ月ぶりの高い伸び——「賃上げの春」は本物か、物価との闘いを読む

2026年4月8日、厚生労働省が公表した2月の毎月勤労統計調査(速報)は、日本の労働市場に小さくない衝撃をもたらした。基本給にあたる所定内給与が前年同月比3.3%増と、33年8ヶ月ぶりの高い伸びを記録。物価の影響を除いた実質賃金も1.9%増となり、2ヶ月連続のプラスを達成した。「賃金が上がらない国」と長年言われ続けてきた日本に、本当の変化が訪れつつあるのだろうか。 「33年8ヶ月ぶり」が意味する歴史的な転換点 1992年6月。バブル崩壊の余震が残る中、日本の所定内給与は今回と同水準の伸びを見せていた。あれから30年以上が経過し、ようやく同じ水準の賃金上昇が戻ってきた。 今回の統計が示す主な数字を整理しよう。現金給与総額は3.3%増(50ヶ月連続プラス)、一般労働者の所定内給与は3.7%増で1994年1月以降の過去最高の伸び率、パートタイム労働者の時間給は4.2%増(56ヶ月連続プラス)——数字を並べると、全体的に賃金の底上げが起きていることがわかる。 この背景にあるのは、2026年春季労使交渉(春闘)の成果だ。連合が今月3日に発表した第3回集計によると、賃上げ率(定昇含む)は
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